拡大読書器とは?使い方は?-眼鏡店が伝える-
- 2018.05.04
- 医療連携
メガネの金剛では"メガネ"以外のことにも力を入れています。
そのうちの一つをご紹介させていただきます。
眼鏡店と言えば"メガネ"は当然です。"補聴器"というのも比較的、よく知られているのではないでしょうか。
当社では、そこはもちろんですが、"福祉機器"にも力を入れて取り組んでいます。
今回は、その中の一つ"拡大読書器"についてお伝えさせていただきます。
眼の病気など、色々な理由でメガネをかけても読み書きが困難な方、あるいは出来ない方がおられます。
そのような方の多くは、最初、眼科、眼鏡店に相談に行かれます。しかし、解決策が見つからず、いつしか諦めてしまいます。
想像していただければ分かりますが、それは非常につらいことです。見たいものが見られることは、当たり前だと思って生きてきたわけですから。
しかし、そのような方を救うための方法は、実はまだ残されているのです。
その一つが今回ご紹介する"拡大読書器"です。
拡大読書器の使い方は、最初の画像にあるように、見たいものを拡大読書器の台の上に載せて、上にあるモニターを通して見ることができます(モニターに見たいものが大きく拡大されます)。ではなぜ拡大読書器は他の文字を拡大するものよりもおすすめなのでしょうか。
文字を拡大するものとして、ルーペ(拡大鏡)はすぐに頭に思い浮かぶかと思います。
しかしながら、ルーペの拡大率にも限界があり(一般的には2〜5倍ぐらい)、また、倍率が高いものほど見える範囲が狭くなるという弱点もあります。
拡大読書器はルーペを遥かに超える20〜40倍を超える拡大率と、広い視界を持っています。しかも、拡大像の歪みもほとんど出ない。
これによって、今まで見えないと諦めていたものが見える可能性が拡大読書器では出てくるのです。
再び見える喜びを伝えることができる、我々としてもこんなに嬉しいことはありません。
しかも"拡大読書器"は日常生活用具といって、視覚障がいとして身体障がい者の認定を受けている方は、自治体からの補助を受けて購入することが可能です。
残念ながらこの"拡大読書器"、まだまだ認知度が低く、知らないままに過ごされている方がたくさんおられます。
視覚障がい者は全国で31万人、障がい者の認定を受けていない方も含めると164万人いると言われています(日本眼科医会より)。高齢化社会を迎えるこれからは更に増えていくだろうとも言われています。
もちろん、障がい者の方々をサポートしようと色んな施設があり、皆様、高い志を持って行動しておられます。眼科のなかでも、この分野(ロービジョンとも呼ばれています)に力を入れている先生もおられます。
そのような施設とも連携して、障がいを持つ方々の力になれるように取り組んでおります。
拡大読書器をはじめとする福祉機器の認知を広め、障がい者の方と社会を結びつける。そして、生活の質をより豊かなものになるようにサポートしていく。それが数あるメガネ店のなかでも大阪にあるメガネの金剛の、また私自身の使命と考えています。
メガネ店のできるここと、大阪にあるメガネの金剛だからできることは皆様がイメージしているよりも、たくさんあります。
拡大読書器以外に、どんな福祉機器があるの?
福祉施設では、どんなことをしているの?
など、また機会があればお話ししたいと思っております。