私の眼日記 ⑳ 【眼疾患の目安となる症状の例・・・その1】

読者の皆様、いつも当社のBlogをお読み下さいまして誠に有難うございます。

どうぞ皆様「3密」を避け、なるべく不要不急の外出は避け、
感染のリスクをなるべく減らして頂きます様、お願い申し上げます。

さて今回からは、なるべく簡潔に眼疾患に限局した症状をもう少し広範囲に取り上げてみたいと思います。

今後の眼科受診の際の何かのご参考になれば幸いです。

【充血】

眼の結膜血管の拡張した状態で、分類は結膜充血と毛様充血に大別されます。

ただ、その他に区別されるものとして結膜血管からの出血である
結膜下出血というものもありますので注意です。

結膜充血と毛様充血の主な特徴を下記のとおり、表にしてみました。

 

【眼脂】

眼脂(いわゆる「目やに」)は、その症状によって、
漿液性・水溶性で糸を引くような漿液繊維素性・粘性・膿性等に分かれます。

それぞれの症状と関連疾患の例を下記にあげます。

 

【異物感】

主に眼瞼・結膜・角膜において、異物混入や傷などの外的刺激により
炎症を起こす等、様々な疾患で自覚します。

 

【掻痒感】

「結膜アレルギー疾患の主症状」ですが、充血や眼脂を伴う場合は、
各種感染性結膜炎との鑑別が困難な場合が多いです。

その他、眼瞼炎や慢性結膜炎、ドライアイ等、他の多くの疾患でも認められる事があります。

 

【乾燥感】

ドライアイの方によく見られる症状です。

大別して涙液分泌減少型と涙液蒸発亢進型に分けられます。

前者には、涙腺疾患や反射性分泌の低下をきたす疾患が、
後者には瞬目不全や、涙液油層の異常、涙液メニスカスの機能不全等をきたす疾患も含まれます。

 

【流涙】

涙液は、角膜の異物や炎症等による涙液の分泌亢進が原因と
涙道の狭窄や閉塞による涙液の排出障害が原因の場合があります。

 

【眼瞼・結膜腫脹】

眼瞼は皮膚が薄く伸展性があるので浮腫を生じやすいです。

麦粒腫や霰粒腫等のように眼瞼縁や瞼板、眼瞼皮膚の炎症で起こる場合や、
各種結膜炎等の結膜病変で起こる場合、眼窩の炎症や腫瘍などで起こる場合などもあります。

 

【眼球突出】

眼窩内の出血、炎症、腫瘍等による眼窩内部の増大が原因。

鈍的眼球打撲や眼窩蜂窩織炎、甲状腺機能異常に伴うものや、
間欠性や拍動性の場合は、血管の重大な病気の可能性がありますので注意が必要です。

 

【眼痛】

眼の表面の痛みは、角膜異物や角膜上皮剥離等の角膜疾患が多く、
眼球自体の痛みであるならば胸膜炎や虹彩毛様体炎等で見られ、
眼の奥の痛みには、球後視神経炎や眼精疲労等があります。

また、帯状ヘルペスでは、皮膚症状に先行して三叉神経痛の様な痛みが出ることもあります。

 

【視力低下】

視力低下を起こす器質的障害には、透光体の異常や、網膜の異常、
視神経、視路、視中枢の異常などがあります。

また、器質的な障害を伴わない疾患として、眼精疲労、心因性、ヒステリー、詐盲などがあります。

 

今回の記事は、ここまでになります。

次回も、この続きで更に詳しく症状別に疑われる眼疾患を検証してまいりたいと思います。

では皆様、健康に十分にお気をつけて、次回の記事をお楽しみに~(^^)/