私の眼日記 ⑬ 私の白内障手術体験記~その1
- 2019.11.01
- メガネの金剛
読者の皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか?
暑かった今年の夏や残暑もようやく落ち着き、季節は秋の気配を感じる頃になりましたね。
今回は以前に予告していた通り、ここから私の体験談としての本題に入ることとします。
私は両眼とも強度近視性乱視でしたので、手術も1週間の間に両眼とも済ませてしまうという入院スケジュールでした。
いつも定期健診でお世話になっている和歌山市内の眼科開業医の先生(約40年前に左眼の網膜剥離の手術をして下さった先生)は現在執刀されませんので、
私は住所の隣の市にある市民病院眼科宛の紹介状を書いて頂き、平成25年の8月に1週間の入院期間で両眼の白内障手術をする事となりました。
手術の為の入院は、沢山の予約待ちの患者さんの関係でお盆休みが過ぎた頃の平成25年8月16日(金)の午後でした。
当日の午後2時に諸々の手続き・検査・病院案内が終わった後、週明け8月19日(月)迄の本格的な入院に備えて自宅で外泊可能な為、一旦帰宅します。
自宅に戻っても気持ちの中ではなかなか落ち着かず、近所の紀ノ川の堤防を夕方涼しくなってから散歩したり、川のゆったりした流れ、月を眺めたりして気を紛らわせた事も思い出します。
そして、自宅でも決められた術前の目薬(約3日前からあらかじめ手術する眼球周辺をの細菌を減らしておく為)を点眼しながら、8月18日(日)の夜21時迄に病院に戻りました。
入院後は点滴の抗菌薬を使用、退院後も抗菌薬の飲み薬・目薬を処方されます。
いよいよ、19日(月)の手術当日です。
手術の方法・所要時間・注意事項等、事前の説明会で聞いてはいたものの何となく落ち着きません。
手術予定時刻は、先生が外来診察を終えられ、順番に当日の手術患者予定者が手術室に行きます。
私の右眼の手術は午後14時からとなっていました。
予定時刻までに出される朝食と昼食は、身体自体は元気なので食事制限はありません。
しかし、緊張で食欲がなかった事を思い出します。
昼食は手術予定時間に合わせて午前11時と早めに出され、この食事以降は食べたり飲んだりは控えねばなりません。
血圧・高脂血症治療の為の飲み薬もしっかり服用しておきます。
私の記憶では、当時の主治医で実際に執刀して下さる先生はお一人だったと記憶しています。
あとはもう一人、一緒に手術室で説明を受けながら技術を学ばれておられる先生が私の手術に同伴されました。(こちらの先生も最近では執刀されているようです)
主治医の先生も別の先生も外来診察がありますので、手術は外来診察の無い時間に行われているようでした。
この病院では大体、一日に10人ぐらい手術が行われているそうです。
手術の平均時間は、片眼で約15分~20分位の様でした。
当日も次々と患者さん達が車椅子に乗せられ、工場で物を作る工程の様に手術室に向かっては病室に戻って来るの繰り返しでした。
病室を出ていく際には、家族や相部屋の仲の良くなった患者さん同士が「頑張ってね!」の声をかけ、「行ってきます」のあと手術室に向かい、無事病室に戻って来ると「お帰りなさい」と声を掛け合った自然の連携が出来上がっていました。
昼食後、私も手術の準備になりました。
決められた内服薬や目薬、トイレを済ませ、手術着に着替え、何の効果があるのか解らない(おそらく抗菌成分か血圧関係?)点滴もされて順番を待っていました。
今回の手術では昔の網膜剥離の時の様に睫毛を切ったりはされませんでした。
病室での準備がほぼ落ち着いた頃、看護師さんが病室に私を呼びに来て下さいました。
「石井さ~ん、順番が来ましたよ~行きましょうか~!?」
と声がかかり、車椅子を押してきました。
看護師さんからすれば「白内障手術」が一番メジャーなオペだったのでしょう、看護師さんの手際よさには驚かされました。
白内障手術は原則局所麻酔で行います。
通常、目薬での麻酔をした後、白目の部分に沿って先の鈍い針で目の周りに麻酔薬を入れて(テノン嚢麻酔)目の痛みを麻痺させて手術を行います。
目をつぶろうとする力があまりに強い方や手術中に目の動きが止められない方、
また、白内障の程度によって傷口を大きく開ける必要のある方については、
瞼の上から1か所・瞼の下から1か所の注射による麻酔(球後麻酔)を行うことがあります。
眼科詰所の前で、まずは局所麻酔の為や散瞳の為の点眼をされ、一つ下の階だと思われる手術室へ車椅子を押されてエレベータで行き、手術室の前で順番待ちです。
手術室のある階は、こういう機会でないとなかなか立ち入る事が出来ない場所ですね!(笑)
後で思い出した事ですが、前の患者さんの手術が終了に近づいたころ、オペ室の中の内線電話で眼科病棟詰所の看護師さん宛に連絡が行くようです。
「次の患者さんを廻して~」と言った内容の連絡を先生が電話で指示を出されていた記憶があります。
しばらく待機していますと前の患者さんの手術が終わった様で、ドラマでよくある「手術中」のランプが消え、扉の向こうから出てこられました。
こういう場面は、何回か経験していますが、さぁ、いよいよです(-_-;)
入口扉は厳重な作りになっており、当時の私の記憶では2つ扉を抜けた後に手術室がありました。
中では先生方、助手の看護師さんが青色の手術着をまとい、待ち構えていました。
手術室の中に入るまで、「いろんな医療器具が所狭しと並んでいかにも手術室だと言う様な雰囲気なんだろうなぁ~」と思っていたのですが、実際入室してみますと想像していたよりあっさりした感じでした。
先生のおられる周りに測定器具や、オペ関連医療器具、手術台、照明があるぐらいで、部屋の方が広すぎる印象でした。
きっと診療科毎に共用されていて眼科以外でこの手術室を利用する時の為に、余裕を持って広いスペースになっているのだろうと勝手に思いました。
室内の気温は、やたらひんやりとした感じで、術中の先生方も汗をかきにくい程度に設定されている感じでした。
私が到着しますと先生方から車椅子から手術台に仰向けになって移るよう指示を受けたので、横たわって準備に入りました。
早速、身体に色んな器具の装着が始まった様です。
何をされているのかいちいち確認する余裕が無かったので想像でしかないですが、手術中の身体の変化を監視する為に、腕には血圧計、胸や脚には心電図装置、手術眼(この時は右眼)の穴を開けたシートの様なものを顔に被せられ、テープの様なものを貼られてから目の周りをガーゼに付けた薬で消毒されているようでした。
それから、先の先端が鈍い注射針の様なもので眼のどこかに更に局所麻酔をされたようです。
手術中は、身体が動くと危険なので身体も固定された様な感触があります。
先生から「咳やくしゃみ等、何か急に身体の変化があったら、まだ余裕のある段階で前もって言葉で教えて下さい。先生が一旦、手術の手を止めて安全な状態にしますから・・・」と声をかけて下さり、いよいよ準備完了。
手術スタートです。
右眼のほうは、その時点では何の既往歴も無かった為、網膜剥離術後の心配はなかったので最初に受ける白内障手術でしたが私もあまり心配せず、比較的なすがままに手術を受けていたと思います。
後で書かせて頂く左眼の手術の時は緊張していたのか先生にも注意されましたので、また追って説明させて頂きます。
今回のお話はこれまでです。
次回も、この後の白内障手術中のお話になります。
読者の皆様、お楽しみにしていて下さいね(@^^)/~~~
私の眼日記 白内障編の記事はこちら
白内障編 5 (今回の記事)