視力チェックって何をしているの?⑬ ~読書に向いたメガネ~

みなさん こんにちは。金剛店 仲野です。

本格的に読書の秋に突入していますが、

良く見えて楽なメガネで読書を存分に堪能しておられますでしょうか?

今回は、そもそも何故長時間の読書が疲れるのかを解説し、

読書に特化した老眼鏡のお話をしていきたいと思います。

 

下の図は、本を読もうとしているところです。

図1では眼の中の水晶体がまだ膨らんでいないので、網膜に焦点が合っていません。

ボヤけて見えている状態です。

これでは本を読めませんので、脳から指令が出てピントを合わせようとします。

図2がピントを合わせられている状態です。

水晶体が膨らんで、網膜にピッタリ焦点が合っています。

これなら本もハッキリ見えるので快適に読むことが出来ます。

 

この水晶体を膨らませる力のことを「調節力」といいます。

この調節力が少なくなって水晶体を思うように膨らませられないのが「老眼」です。

調節力はディオプトリー(D)という単位で表されます。

因みに本を33センチで読みたい場合、必要なディオプトリーは「3D」です。

ここで下の図をご覧ください。

因みに私は49歳ですので、調節力は多分3D位ということになります。

持っている調節力が3D。

本を読むのに必要な調節力も3D。

このとき本は読めるでしょうか?

 

答えです。

ちょっとの時間なら読めますが、長時間は無理です。

本を読むためには持っている調節力の3Dをフルに発揮しなくてはいけません。

これは、やっと持てる位の重たい荷物を持ち上げているようなものです。

短時間なら持てますが、維持は出来ません。

すぐに耐えられなくなって落としてしまうでしょう。眼も同じです。

ちょっとなら読めるかもしれませんが、すぐに読みたくなくなってしまうでしょう。

50代になれば、そもそも読むのに必要な調節力3Dを持っていませんので、自分の眼だけでは読めません。

どうしても老眼鏡が必要となります。

一方40代は、自分の眼だけでも頑張れば読めますが、

快適に読書を楽しむにはやはり老眼鏡が必要になります。

気に入った本を見つけたならば一気に読みたいものです。

 

ここで読書にオススメなのは、上記の⑤です。

前回の私の老眼鏡一覧を再度利用しています。⑤は近用単焦点タイプです。

私は紙の本が好きですが、タブレットやスマホを使って読書される方は

ブルーライトカットをつけると、特に夜間の読書で負担が少なくなります。

読書用老眼鏡を作る時は、ご自身がどんな距離で読んでいるのかを把握しておくと間違いがありません。

私達、眼鏡技術者がお好みの距離で見やすい老眼鏡をお作り致します。

累進タイプ(上記の図では左の3つ、遠近両用、中近両用というタイプです)は読書には向いていません。

きちっと椅子に腰かけて、正しい姿勢で読書されるならば構わないのですが、

やはりゆったりと楽な姿勢で読みたいものです。

そういった時は近用単焦点にお任せ下さい。

最近の単焦点レンズは極めて高性能です。

本の隅々まで、歪みなく、ストレスなく、読書に集中できます。

読書用こそ、レンズにこだわっての作製をオススメ致します。

お気に入りの本と高性能読書用眼鏡を準備して、秋の夜長に備えましょう。