プラスチックフレームのよもやま話
- 2019.02.19
- メガネの金剛
こんにちは、メガネの金剛さん 西村です!
最近暖冬すぎて、金剛山の気温も例年より高め・・・
山頂でのソリすべりや、雪だるま作りを楽しみにしている息子たちがちょっと可哀想
そして、霧氷を撮りたい私もちょっと残念
2月の寒波に期待します・・・!
今日は金剛山の話とは違いますが、以前に私が作ったあるものをお見せしようと思います。
木のデザインをしたネックレスを作ったのですが
このプラスチック生地…
もう想像がつくと思いますが、そう
メガネの生地「アセテート」で作ったものなんです。
まだ大きく公開はしていませんが、
現在ダイエー北野田店で私が掛けている眼鏡は自作のメガネフレームでして、
実はある程度のプラスチック枠の作成をする為の機材が自宅にあります(笑)
昔、鯖江の眼鏡工場に見学に行った際に個人的に仕入れた
「アセテート生地」と「セルロイド生地」が沢山あり、
眼鏡の試作品を何本も作成しているうちに端材がたんまり溜まりました。
それを何かに使えないか考えた結果、この様なアクセサリーが完成しました。
ただこのアクセサリー、完全に手作り!
鯖江の工場の様な大それた加工機械も無いので、ヤスリ1本で作成しました。
なので、作業時間はざっと見積もって10時間ぐらいは掛かっているかもしれません。
値段はプライスレスです( ゚д゚ )
ちょっと関連しているのでメガネの話をしますと
アセテートやセルロイドのメガネは、経年で形が縮小する事はご存知でしょうか?
使用環境や使われている生地の古さ、成分によって個体差はございますが
アセテートとセルロイドの生地には、形を成型しやすくする為に可塑剤という物が含まれています。
可塑剤は経年で生地から自然と抜けていくのですが、同時に生地が縮小する事がございます。
良い生地メーカーでしっかりと管理している物であれば、新しい生地は売りに出さずに
しっかりと可塑剤が抜けている「枯れた生地」を眼鏡メーカーに出されるそうです。
同じアセテートやセルロイドでも価格が違うのは、
仕入れた生地の枯れ具合によっても変動すると思います。
ただ、どれだけ良い生地であったとしても多少は経年で縮小してしまう事が多いです。
眼鏡が縮小したところで、「ちょっとだけなんでしょ?」と思われるかと思います。
たしかに見た目では全然わからないぐらいの縮小具合なので、
ご使用にはあまり影響しないと思われるかもしれませんが。。。。
縮小が進みすぎてしまうと、フレームの中に入っているレンズが悲鳴をあげます。
もともとでも狭いフレームに押し込まれている状態で入っているレンズが
さらに狭いフレームに押し込まれてしまう事で、レンズが限界を超えて歪んでしまうのです。
最悪はレンズのコーティングまでも剥がしてしまうほど、レンズが反ってしまう事がございます。
メガネの金剛では、定期メンテナンスで歪度計の確認を行っております。
歪が酷いアセテートフレームのレンズがあった場合は一度レンズを外し、
レンズ径を少し小さく研磨して修復する対応をしております。
歪による見え方は多少なので、そこまでシビアに考えなくても良いかもしれませんが
最高の商品を長くご使用頂ける為に、欠かさず行っております。
アセテートやセルロイドの事で聞きたい事がございましたら
ダイエー北野田店の西村までご質問下さい!!