短波長光をカットする遮光レンズ

短波長光をカットする遮光レンズ

どうも皆様 こんにちは

メガネの金剛さん 西村です。

 

カメラ大好きな私でございますが

最近は過去にハマっていた、あのブームがまた自分の中で来てしまいました・・・

 

そう! フィルムカメラのブームが!

Nikon S2 (1954年発売)  撮影場所:富田林寺内町 旧杉山家住宅(重要文化財)

 

Nikonの旧社名 日本光学時代のレンジファインダー機になります。

当時はLeica(ライカ)との勝負に各社燃えていた時代になり、このNikonS2もLeicaの新型レンジファインダーカメラが登場した事で発売が延期になって改良をしてから発売したとか。

 

65年前のカメラの発売当時はモノクロフィルム(白黒)が主流になっていましたので、現在ではあまり見ないようなレンズフィルターがございます。

(Memo:レンズフィルターとは、カメラで写真を撮る時に、写真に特殊な効果を出す目的でレンズの前に取り付けるフィルターの事です。)

 

前回のブログで紹介した、偏光フィルターもこれと同じ様な種類になりますが

現代のデジタルカメラ時代では見る事が無い珍しいフィルターがあります。

この写真をご覧ください。

 

黄色いフィルターがあるのです。

 

私も古いフィルムカメラを買い求めた時に、この黄色いフィルターを見て

「こんな黄色いフィルターを通したら、世界が真っ黄色になるやん」 と思いましたが

古いカメラ屋のお爺さんより

「黄色いフィルターを入れると、モノクロ写真の時にコントラストが上がるのじゃ!」

とアドバイスを頂きました。

 

そのアドバイスを聞いた瞬間、メガネ屋の人なら 「ピーンッ!」と来るはずです。

 

そう、このフィルターは短波長光カットレンズ すなわち遮光レンズなんです!

 

 

前回は偏光レンズがどのような効果をもたらすか、滝の写真で比較して頂きました。

今回は、遮光レンズ(短波長光カットレンズ)の紹介をしたいと思います。

 

 

一般的なサングラス(ファッション用)のカラー濃度は、美的要素を主に考えられて作られた遮光です。

眩しさは色の濃度によってある程度抑えられます。

しかしそれと同時に必要な光も抑えられてしまい、視認性が下がる場合がございます。

 

遮光レンズは、特に眩しくて見づらさの原因と言われる光の波長、

短波長光(たんぱちょうこう) を重視して軽減させているので、

一般的なサングラスと違ってコントラスト感度が上昇し、物のメリハリがつきやすくなる傾向がございます。

 

遮光レンズの色味に関しては昔と比べ、お洒落なカラーリングが増えたとは言えますが、

それでも鮮やかなパープルや、発色の良いグリーン、上品なワインカラーなどはございません。

どちらかと言うと遮光レンズは、全体的に黄みがかったカラーリングになります。

ただ、この黄みがかったカラーリングが、短波長光の軽減の秘訣なのです。

 

短い波長の光とは、青みがかった光の事を指します。

少し難しいお話になりますが、青い光は屈折力が強い光になります。

屈折力が強い光なので、太陽から降り注いだ光の中の青い光は、

特に大気中の塵や水などにぶつかりやすくなり、その反射が空を青くしているのです。

 

空が青くなっているだけなら良かったのですが、赤い光や緑の光などの長波長光と違い、

短波長光が人間の目に入ってくると目の中でも光が屈折をしてしまい、にじみや眩しさを感じてしっかりと見づらい状態になります。

 

カメラでも同じ事が言えて、青い光を黄色いレンズで吸収する事によって、にじみが出ていた部分のメリハリが向上する効果があるのです。

 

人によって目の状態もそれぞれ違いがありますので、短波長光軽減レンズの効果を強く感じる方もいれば、多少感じる方もいますが

機能性を重視したサングラスが欲しい方には、遮光レンズがとてもオススメです。

 

現在では様々な種類の遮光レンズがございますので

気になる方は是非メガネの金剛までお問い合わせください!!

 

カメラの事でお話ししたい方は、西村までどうぞ(笑)